『メイプル戦記』読み終わりました
どうも、邦画です。
最近は動画づくりの話題ばかりだったので、ここらで別の話題をば
先日、オススメしておりました『メイプル戦記』ですが読み終わりました〜。面白かった〜。
全2巻なのですが、1巻はペナントレースの前半戦。チームの設立から怒涛の連勝を重ね、スイート・メイプルズの華々しい門出をほんわか描いていました。
※一応今回触れるキャラクター紹介
スイートメイプルズ
広岡···監督、このお話の主人公
高柳···コーチ、高校教師時代は広岡のライバル
神尾···ピッチャー、トランスジェンダーを抱える
パトリシア···主砲、乱闘担当の常識人
仁科(嫁)···第2の主砲、夫と決着をつけるためプロの世界に
木村···神尾不在時に頑張っていた投手その①。頑張りが認められて一軍に
その他のチーム
仁科(夫)···強豪タイタンズのエース投手
小早川···西武リンクスの捕手。神尾と高校時代にバッテリーを組んでいた
気になる後半戦(ネタバレ注意!!)
最初の問題は神尾投手。高校時代から親しくしていたキャッチャー小早川との関係を心配していたチームメイトの発言がオーナーの耳に入り、オカマと親しいのは体裁が悪いと連絡を絶たれてしまいます。
しかも、オーナーの娘さんを勧められ、報道で知った神尾はショックを受けます。また、例のチームメイトがここでも出しゃばってきて、小早川の事を考えてくれと非道な発言。この非常な現実に、神尾は野球を辞め、女性であることを辞め、1人姿を消します。
神尾を失ったチームは何とか頑張っていましたが、連敗に焦る主砲パトリシアがラフプレーで全治2ヶ月のケガをしてしまいます。
そこから失意の大連敗が始まります。
ニコニコしている選手と監督たちは、その後ろに疲れや悩みを隠しながら、互いを気づかい励まし合い頑張ります。
首位のタイタンズにマジックが点灯し、いよいよ優勝が絶望的に...
だけど、辛いだけでは終わらない。
神尾が登板していないことに不信を覚えた小早川は、チームメイトを問いただし、神尾が消えた真実を知ります。
時を同じくして、神尾が働いていたオカマバーの客で神尾にそっくりなバーテンダーが居たという話を聞き、ママが受話器を取ります。
神尾がバーテンダーとして働いていた場所、独自の情報網から知った監督とコーチが踏み込む直前。神尾に声をかけた男が...そう小早川です。
ママから連絡を受けた小早川、神尾に自分の素直な気持ちを伝え、誕生日プレゼントとして神尾のトレードマークの大きなリボンを贈ります。
そこに恋愛感情は無かったのですが、野球を通じての小早川の気持ちを受け取った神尾は再びマウンドに立つ決意をします。
崖っぷちのスイート・メイプルズ。血のついたボールからピッチャーの木村の不調が発覚、焦る監督のもとに神尾が帰ってきます。
ブランクを感じさせないピッチングで相手を抑える神尾に続いて、全治2ヶ月のパトリシアが何と1ヶ月で退院(?)してホームランを叩き込みます。
いつものメイプルズが帰ってきました。
負けることができない9試合、しかも首位のタイタンズが3敗してくれないといけない状況でもニコニコ笑いながら頑張る選手たち。
その裏に見える疲労に、監督として優しい言葉をかけてあげられない事に広岡は悲しみます。そんな時に、心を読んだようにアドバイスをくれる高柳でした。
そして、以前の甲子園の時のように、目先の優勝を忘れ、選手たちに最後まで楽しんでもらいたいと思っていたとき奇跡が起こります。メイプルズの選手たちの頑張りに他のチームが発起し、タイタンズまさかの3連敗。最後の直接対決3連戦にもつれ込みます。
最後の3連戦。疲れも緊張もピークのはずですが、選手も監督も楽しそうにプレイしています。一方相手のタイタンズは今まで勝っているにも関わらず、なぜか追い詰められている様。
そんな空気が伝わってか、メイプルズの2勝で迎えた最終戦。タイタンズエースの仁科投手を相手に1点を追いかける場面で最後に回ってきたのは奥さんの仁科。互いの全力がぶつかったボールはバックスクリーンに消えました。
試合が終わったあと、仁科夫婦の会話を経て、楽しそうな彼女らが日本シリーズに望む場面で幕を閉じます...
感想
何度でも言おう、本当に面白かった!!
神尾の問題では、馬鹿なチームメイトや性格の悪いオーナーにヤキモキし、連敗する選手たちと一緒に落ち込み、読むスピードが遅くなりましたし、神尾が復帰した場面からテンションが上がって一気に読み終わりました。
終盤の試合では、広岡が仏の幸せモードに入り、まさか前作同様に負けてしまうのでは...と思いましたが今回は勝って終わりました。
神尾や仁科夫婦の問題もきれいにまとめ、彼女らが楽しく過ごしている様子で終えているのは、甲子園の終わりの寂しさと違い、続いていく楽しさが見えるようで良かった。
この作者さんは本当に終わらせるのが上手。
私も幸せでした(~‾▿‾)~