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ドゥバーっと一気読みした『モンスターのご主人様』

どうも、邦画です。

 

本読んでます?

最近、ビジネス書 OR マンガでめっぽうラノベ離れしていた私。

半額おすすめで出てきた小説が面白かったので、少しご紹介

『モンスターのご主人様』

モンスターのご主人様 : 1 (モンスター文庫)
 

物語は30~40代の冴えない人間に人気の異世界転生もの

(ネット記事みたときショックだった…)

舞台となる異世界に学校まるまる1000人の人間が送られた。

主人公はその一人。

飛ばされたのはモンスターが跋扈する森の中、学生たちは自身たちに目覚めた能力で

コロニーを作ります。その中では、『能力に目覚めた人間』と『能力に目覚めていない

人間』という区別が行われていた。 

その中でも強力な能力を持つ人間は二つ名を持ち、表向きは二つ名持ちによってまと

まっていた。しかし、安全な場所を求めて能力者から厳選した遠征隊が出発した直後、コロニーは力を持て余した能力者が暴走し内部崩壊した。

主人公は暴動の中で周りの人間が殺される中、命からがら逃げた先でモンスターに

追い詰められる。

何も信じられなくなり、死の淵に居てもなお、彼は願った。

そして、その願いは思いもよらぬ形で彼を救う。

タイトルに反してダークなストーリー展開がしっくりくる

ダークな展開の異世界転生と言えば『盾の勇者』シリーズがパッと思い浮かびますが、

私的にはこちらが断然上!(というより盾の勇者は途中から無双で切った…)

最初の時点で、能力を得て調子乗りの連中の暴走で世紀末状態。

主人公は、人間不信に陥る中でモンスターと絆を作る能力を得る。

能力を得て初めて敵対するのは、身体能力向上系の『ウォーリアー』と呼ばれる学生

たちが女生徒を暴行する場面だった。

そこから、暴走する勘違い勇者たち(ほんと胸糞です!)やモンスターを味方として

いることで差別主義者たちから排斥のための軍を差し向けられたり、主人公の旅は

混迷を極めます。

主人公と眷属のモンスターたちは安息の地を求める中で、世界に振り回されていきます

王道なストーリー展開でしっかりとした組み立てはご都合主義が無い

ストーリーの流れは王道。平穏⇒事件⇒解決⇒次の伏線の流れ。

平穏パートは眷属との交流が緩やかに書かれていて、ハーレムものながら胸やけする

ことは少ない。

主人公のイチャイチャというより、眷属同士の絆を書いているからでしょう。

それぞれが悩みを抱えて、片寄合う様子は自分の悩みも癒されるような気がする('ω')

事件、解決パートも様々な視点で丁寧に書かれるので、強引なハンドルさばきによる

ご都合主義展開を感じることが無い。場面ごとの戦いが収束していく感じは良くできて

いてドキドキします。

個人的な感想としては『期待していたストーリーを見せてもらっている』

これはほんと個人の感想になるのですが、皆さんは読んでいた漫画や映画を途中で

止める時ってどんな理由からですか?

自分が期待していた展開が見られなかったからではない

ですか?

自分勝手な理由かもしれないですが、ストーリーを見ている中でそれぞれが登場人物に

思いを寄せて、様々な展開を考えると思うのです。

ホラー映画では恐怖を、アクション映画では爽快感とワクワクを、ミステリーではドキ

ドキを、ラブストーリーでは恋愛の切なさを(これは違うかな(;´・ω・)

ホラー映画で、ちゅっちゅイチャイチャしていたカップルが最後まで生き残ったら…

ラブストーリーで純愛描いてたのに、途中から分かれてそれぞれが別の相手と幸せに…

ミステリーなのにコメディタッチで全く緊張感が無い…

水戸黄門で印籠が登場しない…

仕事人が金額の安さで依頼を断る…

…意外と面白そう

ってなったら話が終わっちゃう (゚Д゚;)

私的な例は、『ミスト』で最後追い詰められて心中するという苦渋の決断をして周り

の人間を先に銃で苦しめずに送った後、異形の生物に殺されるという一番苦しむ方法を

覚悟して選んだ主人公だけ助かった絶望。

『屍人館の殺人』で主人公の信頼する先輩がゾンビに襲われても生きている風な描写を

続けたあと、エンディングでやっぱりゾンビになっていてヒロインに槍で一突きされる

シーンかな(※そもそもミステリーのつもりで見に行ったらゾンビパニックだった)

 一応、過去記事で触れてるのでペタリ

houga9991.hatenablog.com

 

こんな感じで、求めていなかった展開が出てきたときにはげなえぽよになると思います。

しかし、この作品は期待通りに進んでくれる

悪はしっかり裁かれますし、主要キャラクターとの悲しい別れもない、助けを求めたら

救いがある。場面バスバス切ったり、キャラクター殺したり、派手な演出で書かれて

いる小説ではありません。そんなものが15巻まで続かない!

 

なんかまとまらずに2000字までいってしまった…